2018年3月22日木曜日

じいさんしゃべれなくなる

訳のわからないことを言っていたじいさんは、やがて
「あ~う~」
となり、亡くなる1年ぐらい前には、とうとう「・・・・・・」
と、喋れなくなってしまった。

しかし、それでもゆっくりながら歩けるし、食欲はあるようで、やりたい放題になった。四六時中、誰かが見張らなければならない。動きが遅くなったので、外に出ようとして玄関で倒れていたり、すぐ近くの溝に落ちたりして、警察の厄介になる前に発見できるようにはなった。私は時々ご飯を食べられた。母がいるときは母が、いないときは私が見ていたが、私が練習に行っている時は誰も見ていなかった。ばあさんはそこにいるだけで何もしなかった。大仏さんより役に立たない。奈良の大仏さんは見物客を集めることができる。

部活を引退するとばあさんは私にじいさんを見るように言い出した。私は受験生である。ばあさんは私が勉強しなくても、どこかの大学に推薦入学できると思っていたらしい。私は勉強して大学に入るつもりだった(その辺の国立大学は通るぐらいの成績だった)ので、夏休みからだと受験戦争に出遅れていることになる(当時は一発試験で合否が決まった)。そういうわけで、じいさんの見張りをするわけにもいかなかった。

今では、介護は介護施設まかせにする人が多く、死ぬ前には体が動かなくなると思っている人も多い。私の経験から、適切な介護をすれば死ぬ数日前まで歩けると思っている。


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